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2015年10月26日月曜日

部品表に表示される情報を追加する。

CATIAではアセンブリーの構成要素情報から部品表を作ることができます。この部品表に表示される項目を追加したいと思ったことはありませんか?

そもそも、部品表に表示される情報はどこに定義されているのでしょうか?

デフォルトの部品表の構成を確認してみましょう。

手順1:ワークベンチはアセンブリー・デザインにしておきます。

手順2:ツールバーの[解析]メニューから[部品表]機能を選択します。



手順3:<部品表>ダイアログボックスの右下にある『形式を定義』ボタンを選択します。



手順4:ダイアログボックスの【拡張】タブに切り替え、『タイプ』のプルダウンメニューから「エレメントから」を選択します。



手順5:部品表用のプロパティを確認します。パーツ番号/タイプ/名称/改訂などが表示されています。

これらは、アセンブリーを構成している部品のプロパティに予め定義されている情報です。予め用意されていないけれども部品表には表示したい項目があった場合、このプロパティを追加することで部品表に出力することができる項目を増やすことができます。



プロパティを追加して部品表を作ってみましょう。

手順1:アセンブリー構成要素のツリーを展開し、パーツ番号を右クリックし[プロパティ]を選択します。



手順2:<プロパティ>ダイアログボックスの左下にある『その他のプロパティを定義』ボタンを選択します。



手順3:文字列タイプのパラメータを追加し、【材料】=【ステンレス】と名前を入力しておきます。他の部品も同じように定義しておきます。(【材料】=【プラスチック】)





これで、プロパティが追加できました。

では、部品表の定義画面を見てみましょう。



先ほどは表示されていなかった【材料】の項目が『非表示のプロパティ』ペインに表示されています。これを『表示されるプロパティ』に送ります。

これで部品表の準備完了です。


それでは部品表を出力してみます。

手順4:図面の[シート背景]または[作業図](通常部品表を作成している方に設定してください。)で『部品表』コマンドを使用して部品表を作成します。



図のように追加した【材料】の項目が部品表に出力されています。

部品表はCATIAの図面に出力するだけではなく、テキストやExcel/html等に出力できます。



プロパティを追加は、それぞれの部品に定義する必要があります。面倒であれば、マクロ等を使ったりして項目さえ作ってしまえば、あとはそれぞれの項目を埋めて行くだけです。


3次元データ活用の第一歩、ビューワーについて。

設計部門で作成した3Dデータを他部門と共有したいけど、3D CADがインストールされていないパソコンでは、作成したデータを動的に見ることが出来ないし…。

このような経験をしている方、かなりいらっしゃるのではないでしょうか?

最近では、3D CADで作成したデータを動的に参照するツールとして各社から様々な[ビューワ]が出てきており、それを使用することでデータを共有することが出来るようになってきていますが、一方で[ビューワ]には機能に応じて無償のものから有償のものまで幅広く製品が提供されており、選択肢が多くて悩んでいる方も、また多いのではないでしょうか?

そこで、まず[ビューワ]について再確認して、その後、CATIA V5で標準提供されている3D XML形式を活用した[ビューワ]について触れていきたいと思います。

ビューワーってなに?

それでは、そもそも[ビューワ]って何でしょうか?

言葉の定義としては、[静止画や動画などを見るためのツール]ということになりますが、3D CADの世界では[設計部門で作成された2D図面や3Dデータを、他部門でも参照可能にするツール]と言ったほうがいいかも知れません。

つまり、3D CADがなくてもそのデータを参照することを可能にするツールということになります。

さらに、一言で[ビューワ]といっても、単に参照することが可能な無償の[ビューワ]から、寸法計測や注記追加などが可能な有償の[ビューワ]まで、様々な製品が存在しています。

これらの製品の中で、CATIA V5で標準提供されている3D XML形式を活用した[ビューワ]とは、一体どのようなものなのでしょうか?

CATIA V5データを3D XML形式で保存してみよう。

3D XML形式とは、CATIA V5で標準提供されているファイル形式で、様々な設計情報を含んだデータを軽量化して保存することが出来ます。

それでは、CATIA V5で作成したデータを3D XML形式で保存してみましょう。

まず、[ファイル]メニューから、[名前を付けて保存]を選択します。



次に、[ファイルの種類]から[3dxml]を選択してファイルを保存します。



これで、CATIA V5のデータを簡単に3D XML形式で保存することが出来ました。

なお、アセンブリ、部品のどちらのタイプでも3D XML作成で保存することが出来ます。

CATIA V5データを3D XML形式で保存してみよう。

このように作成した3D XML形式のファイルを使用して、一体何が出来るのでしょうか?

ここでは、無償で出来ることについてご説明します。

まず、DSのWebサイトから、3D XML形式のファイルを開くためのプレーヤを無償でダウンロードします。

3D XMLプレイヤーダウンロードサイトへ…

ダウンロード後、パソコンにインストールして、作成した3D XML形式のファイルをダブル・クリックしてみて下さい。

どうでしょう、先ほどインストールしたプレーヤが開き、ファイルが開かれましたね。



開かれたファイルでは、プレイヤー下部のアイコン操作により、CATIA V5と同様にデータを移動/回転/拡大縮小したり、部品単位で表示/非表示したり、表示モードを変更することが出来、アセンブリの構成ツリーも表示されます。

また、MS Officeドキュメントにドラッグ&ドロップで貼り付けることが出来、ドキュメント内でプレーヤを操作することも可能です。



さらに、IEでも3D XML形式のファイルを利用することが可能です。

これらのことが出来るだけでも、設計部門以外の他部門とのデータ共有という意味では一定の効果があるのではないでしょうか?

例えば、レンダリングマテリアルの情報も保存されていますので、意匠デザインのデータを3D XML形式で保存することで、見栄えの検討を行うことも可能ですし、データの軽量化という観点から、大規模なアセンブリデータを3D XML形式で保存して、パフォーマンスの向上を図ることも可能です。

CATIA V5のマウスによる複数選択が反応しなくなったら。

3Dアシスト・サービスにお問い合わせを頂く中で普段使わない機能のため、忘れてしまうことがある、そんなお声をいただきます。今回は、忘れてしまいがちだけど知っていると便利な機能のひとつをご紹介したいと思います。

CATIA V5のアセンブリ上で一度にたくさんの部品をコンパスを使って移動させたい。というシチュエーションがあると思います。

ところが、仕様ツリー、トラップによる囲い込みによる、複数選択をしても、コンパスが反応しないので、一度の部品移動ができない、ということが発生します。

この事象は、CATIA V5をインストールして、環境の設定を変更していない場合に起きます。ここからは設定の変更についてご紹介します。

コンパスが反応しないというのはどういう状態なのか。



選択したオブジェクトが全てオレンジに光っています。

移動する部品が選択状態であれば、コンパスは「明るいグリーン」の表示になります。

ところが、この画面では、オブジェクトが選択されているにも関わらず、コンパスは「ホワイト」の表示のままです。

このように、コンパスが「ホワイト」状態だと、コンパスをドラッグしてオブジェクトを移動しようとしても、オブジェクトは追従しません。

これが、コンパスが反応しない、という状態です。

本来は、選択されたオブジェクトがオレンジになっていれば、コンパスは「明るいグリーン」表示になります。

この「明るいグリーン」状態でコンパスをドラッグすると、選択されているオブジェクトの移動が可能になります。



なぜ選択しているのにも関わらず、コンパスが反応しないのか。

CATIA V5では、一度にたくさんのオブジェクトを選択すると、パフォーマンスの劣化が起きて、応答速度が落ちる場合があります。

このため、複数同時選択を可能とするオブジェクト数の上限が設定されています。

この設定値を変更することによって、複数同時選択数を増やすことができます。

オブジェクト選択数の設定変更をしよう。

複数同時選択数の上限は、CATIA V5のオプションで設定します。

「ツール」メニューから「オプション」を選択します。



オプション画面が起動します。



画面左側のツリー形状から「一般」の下にある「表示」を選択します。

視線をオプション画面の右側に移し、「ナビゲーション」タブを選択します。

「選択」という項目に、「マニピュレータの表示制限○○エレメント」に記載されている数がデフォルト値"50"になっています。

一度に多数のオブジェクトを選択しても反応しなかった原因はオブジェクトの選択数"50"が限度で、それ以上に選択していたことが分かります。

"50"の数値を変更します。少し多めの数値に変えると良いでしょう。



数値の変更後[OK]をクリックしてオプション画面を閉じます。

数値を大きくする分、パフォーマンスの劣化を考慮することが必要です。

数値の変更後、一度にたくさんのオブジェクトを選択しても、コンパスは「ホワイト」表示ではなく、「明るいグリーン」に変化して、コンパス操作が有効であることがわかります。



この設定によって、同時選択の最大数を増やすことができます。ただしこの設定はCATIA V5のパフォーマンスに影響を与えますので、必要に応じてこまめに設定を変更することが必要です。

今回は、アセンブリファイルの部品移動を例にとりご紹介致しましたが、実際に、多数のオブジェクトを選択して、次の操作を実行したいと思ったときにできなかったりするものもあります。そのような時にお試しください。

CATIA V5のネットワークライセンスが認識できない場合は…。

CATIA V5クライアントを新しく追加するなど、クライアントのOSがWindowsの場合、Windows特有のファイヤーウォール機能が原因でサーバのライセンスが取得できない現象が発生する場合があります。

ここではライセンスの配信と取得情報を確認する方法と、ファイヤーウォールの設定を解除する方法(例)をご紹介します。

クライアントからライセンスサーバにあるライセンスを確認する方法。

Windowsの「スタート」から「プログラム(P)」を選択します。

「License Use Runtime」のメニューから、「Basic License Tool」を選択します。



本来は「Basic License Tool」からはこのようなライセンスの名称、ライセンスの本数などの情報が確認できます。



クライアントからライセンスサーバが見えないと…

新しく用意したパソコンからサーバのライセンス情報を見に行こうとしたら…

いくら待ってもライセンスが表示されない状態が続き、サーバと接続できないというメッセージを受けてしまいます。



ライセンスサーバとネットワーク接続されているのかを確認する。

物理的にライセンスサーバとネットワーク接続がされているか確認しますので「コマンドプロンプト」を起動します。

Windows「スタート」から「プログラム(P)」を選択します。「アクセサリ」のメニューから「コマンドプロンプト」を選択します。



「コマンドプロンプト」が起動したら、以下のコマンドを打ち込みます。

ping(スペース)(ライセンスサーバーのIPアドレスかホスト名)を入力して、Enterキーを押下します。

ネットワークがつながっていると、Reply from…と4行で応答があります。これは物理的にネットワークが接続されていることを意味します。



Reply以外のメッセージの場合は、物理的にネットワークがつながっていない可能性がありますので、ネットワーク管理者に問い合わせてください。

Windowsのファイヤーウォールの設定を変更する。

Windows「スタート」から「設定(S)」を選択します。



「Windows ファイヤーウォール」をダブルクリックします。



ファイヤーウォールは普段”有効”になっているので、ここで”無効”にできれば良いのですが、セキュリティのことを考えるとそれはムリな話しです。



そこで「例外」タブからBasic License Toolが使用している通信ポートを手動で開けます。「ポートの追加」ボタンをクリックします。



”名前(N)”には何か任意で名前を入力します。図のi4bltとは、Basic License Toolの起動ファイルの名称です。

”ポート番号(P)”には、1515を入力します。

ラジオボタンには”UDP”にします。

OKをクリックします。



これでファイヤーウォールは一応設定しておいて、ポートのひとつを開放しサーバーからクライアントのCATIA V5のライセンスを受け取ることができます。

CADモデルをキレイに見せる。

大きな曲面にボルト穴がある場合、妙にボルト穴がガタガタして見えることはありませんか? また、モデルの輪郭線がケバ立って見えることはありませんか?

CATIA V5では、表示精度を制御することによって、サーフェイスの表示のガタガタ度合いを制御することができます。

データ表示精度ってなに?

3D CADを使用していると、データの表示が粗かったり、滑らかだったり、、、これって変更できるの?
3D CADを使い始めた方の中には、このような経験をしたことのある人は多いのではないでしょうか。

CATIA V5の場合、デフォルト時のデータ表示精度は図のようになっています。

では、データ表示精度って何でしょうか? これは、3D CADでデータを表示する際にサーフェスやエッジの表現をどれだけ粗く/滑らかにするかを設定するもので、例えば精度が極端に粗いと、円が多角形のように見えたりします。

なおデータ表示精度は、(3D CADによって内容は異なりますが)任意に変更することが出来ます。



CATIA V5のデータ表示精度を変更してみよう。

それでは、CATIA V5のデータ表示精度の変更方法について、説明していきます。
CATIA V5の[ツール]メニューから[オプション]を選択します。



次に、パフォーマンスの設定で、[3D精度]および[2D精度]の設定内容を任意に変更します。
この例では、3D精度の固定値を「0.20」から「0.02」に変更してみます。





どうでしょう、先ほどのデフォルト設定よりも滑らかな表示になっているのがわかりますか?
同様に、[2D精度]についても設定内容の変更が出来ます。

データ表示精度とパフォーマンスの関係。

このように、データ表示精度を変更することで見た目上の表示が変更されますが、何故このような機能が必要なのでしょうか?

それは、3D CADを使用しているパソコンに関係があります。

例えば、見た目上の表示を極端に滑らかにしておくと、パソコンのスペックによってはデータ表示が遅くなったり、最悪の場合はパソコンがフリーズしてしまうことがあります。

つまり、データ表示精度を滑らかにするとパフォーマンスが低下し、データ表示精度を粗くするとパフォーマンスが向上します。

現在、パソコンのスペックは向上していますので、あまり気にする必要はないと思っているかも知れませんが、自動車やAV機器などのアセンブリデータを一括表示したり、複雑な部品データを表示するには、かなりのスペックが必要になることがありますので、不用意にデータ表示精度を滑らかにしてしまうと著しくパフォーマンスが低下する可能性があり、注意が必要です!

データ表示精度を変更することで何が変わる?

ここまで説明してきた内容で、データ表示精度を変更することでパフォーマンスに影響が出ることはご理解いただけたと思いますが、CATIA V5では、次のことにも注意する必要があります。

CATIA V5では、データ表示精度の設定内容にしたがって表示されているデータをそのまま使用して、干渉チェックを行います。

つまり、データ表示精度が粗い場合、本来は干渉している部品が干渉していないという結果になる可能性があります。



この場合、データ表示精度をより滑らかにすることで本来の結果を得ることが可能ですが、同時にパフォーマンスが低下してしまいますので、不要なデータを開かないなどの工夫が必要です。

なお、CATIA V5では、アセンブリデータを開く際、データを直接開かないで、表示のみされる形式(※CGR)で開くことが出来ます。

この方法であれば、データを直接開くよりもパフォーマンスが向上しますので、アセンブリデータの場合は、こちらの方法を推奨しています。

※CGR=CATIA graphical representationの略で、CATIA独自の形式。CATIA V5では、アセンブリの表示モード時に使用されます。

キーボード(ショートカット)でCATIAを操作

CATIAのキーボード操作をまとめてみましたので、ご紹介します。

マウス操作なしでモデルを動かす!

移動系

①Ctrlキー+左右の矢印 ⇒ 画面内を左右に移動

②Ctrlキー+上下の矢印 ⇒ 画面内を上下に移動



回転系

回転系の軸は見ている方向を基準としています。


①Shiftキー+上下の矢印 ⇒ X軸を中心に回転

②Shiftキー+左右の矢印 ⇒ Y軸を中心に回転

③Shiftキー+Ctrlキー+左右の矢印 ⇒ Z軸を中心に回転



マウスとキーボードでモデルを動かす!

お客様の中では、どうしても3つボタンに慣れないという方もおられます。

そのような場合、このような方法はいかがでしょうか?

モデルの回転

①マウスの中ボタン(押しっぱなし)+Ctrlキー(押しっぱなし)

モデルの拡大縮小

②マウスの中ボタン(押しっぱなし)+Ctrlキー(1回ポチっ押す)



ショートカットキー(既存編)

キーボード操作といえば、やはりショートカットキーですね。

CATIAにも登録されているものがありますので、ご紹介します。

F1キー

これは他のソフトと同様にヘルプを見に行くことができます。
CATIAの場合は、アイコンをクリックしてF1きーを押すと、そのアイコン操作のヘルプにダイレクトに飛びます。これは探す手間も省けて、結構便利です。

F3キー


このキーでは、画面にある履歴ツリーの表示・非表示を行います。
名称が長くなったり、ツリーを広げすぎたりして作業の邪魔になった時に活用下さい。



F11キー

このキーは複数立ち上げた画面を瞬時に並べて表示させてくれるものです。アセンブリ作成の時などに役に立ちそうです。



F12キー

このキーは選択したモデルのプロパティを表示してくれます。
通常は「右クリック⇒コンテキストメニューからプロパティを選択」と操作しますが、何度も行うとなると面倒なものです。頻繁に利用される方はぜひ。



このように、キーボードの操作を組み合わせることによって、よりスピーディに作業できるものもありますので、活用してみてください。

CADでのレンダリングについて

近では、意匠デザイナーが3D CADを使用してデザインデータを作成することが増えてきており、レンダリングも3D CGではなく、3D CADで行うことがあるのではないでしょうか?

その場合、3D CADによるレンダリングのオペレーションに対してきっと難しいと思われている方が多いと思いますが、コツさえ覚えれば、意外と簡単です。

レンダリングってなに?


一般的には、3次元形状に質感を与えて、ライティングを設定し、形状を見る方向を決め、そしてレンダリングを行うという流れになるのですが、レンダリングとは、形状に対して設定された情報を計算して、画像化することを指しています。

また、レンダリングにはレイトレーシング法やラジオシティ法などの手法があり、使用している3D CADによって、レンダリング方法が異なります。レイトレーシング法、およびラジオシティ法については、説明を省きます。

なお、今回は、レイトレーシング法を使用した3D CADによるレンダリングについて説明をしていきます。

CGとCADって何が違うの?

次は、CGとCADの違いについて、触れていきたいと思います。

まずCGですが、文字どおりコンピュータを使用して画像を作成することを指しています。




一方CADですが、コンピュータを使用して設計を行うことを指しています。



3D CADによるレンダリング、そのコツとは?

それでは、3D CADで作成した形状を使用してレンダリングを行う場合、どのような点に注意すればいいのでしょうか?

3D CADでレンダリングをする場合に、作業が難しいと感じる一番のポイントは、ライティングではないかと思います。

世の中に出回っている様々な製品のカタログを見ると、とても綺麗に光があたっていて、効果的な陰影もあり、製品の見栄えを美しく仕上げています。

これはライティングの効果が非常に高く、それを意識しながら設定を行わないと、ノッペリとした見栄えになったり、光が強すぎる、といった状況に陥ってしまいます。

 

もう1つのポイントは、3D CADで作成した形状に細かいフィレットや面取りの加工がされていないと形状のエッジに光が入らないため、やはりノッペリとした見栄えになり、レンダリングの表現力が向上しません。

この2点に注意することで、意外と簡単に3D CADでのレンダリングの表現力を向上し、綺麗に見せることが出来るのです。

なお、これらのコツを覚えたら、共通する設定情報を保存しておき、他のモデルでも流用することで、レンダリングのための準備作業の時間を圧縮することも可能です。

 

ここまで説明してきた内容で、3D CADによるレンダリングもそれ程難しくないと思っていただけたのではないかと思います。

なお、今回説明した内容は、全てCATIA V5で実現可能な内容となっております。

CATIAヘルプの有効活用術

私たちプリサイトは、3Dアシストサービスを行っています。

日々V54EEやCATIAを使用するなかで、不具合点や不明点等を連絡頂き、適切なサポートをするサービスです。

しかし残念なことに休日や営業時間外の場合は、翌営業日の対応となってしまいます。

「時間がない!」「早く何とかしたい!」

そのようなときにはCATIAのヘルプマニュアルに頼ることになりますが、今回は少しでも有効に活用できるようなヘルプ活用術をご紹介したいと思います。

ヘルプを見るには…

先ずは設定が必要です。インストール方法によっては自動的に設定されているものもありますので、その場合はここの説明は飛ばしてください。

まず必要な情報として、ヘルプの情報が何処にインストールされているかを調べておく必要があります。

通常のインストールであれば、以下の場所にあるはずです。

C:\Program Files\Dassault Systemes\B17doc\Japanese

ここにヘルプ情報が入っています。(詳しくは管理者の方にお尋ねください。)

「メニュー」の「ヘルプ」をクリックすると「ドキュメントインストールパス」というダイアログが表示されます。





ここで、ヘルプ情報が入っているディレクトリを選択し、「OK」をクリックします。これで設定完了です。

一度設定してしまえば、次回からはディレクトリを選択する必要はありません。

html形式ですのでインターネットエクスプローラで立ち上がります。



右側のメニューからワークベンチを選択し、そこから必要な情報を探すということになります。



テキストによる検索

ヘルプにはCATIA製品の情報が全て入っており、目的の場所に辿り着くのに少々時間がかかってしまいます。

そのため、テキストによる検索を行うこともできます。

ヘルプ画面の上に双眼鏡のような形をしたアイコンがあります。こちらをクリックするとテキスト検索ができるページが表示されます。



ここで気になるキーワード(例えば、パッドとかポケットとか)を入力し、実行ボタンをクリックすると検索結果が一覧となって表示されますので、その中から選択して内容を確認することができます。

さらに検索対象(ワークベンチ)を絞り込むことによって、より早く検索することができます。



アイコンからピンポイントで!

「テキスト検索」を使用することで探す時間は短縮できますが、それでも選択肢は結構多いものです。

「もっと早く、的確にヘルプ情報を見たい!」

そこで、ピンポイントでヘルプを見る方法をご紹介したいと思います。

CATIAはアイコンをクリックした後、「F1キー」を押すことで、選択したアイコンに関するヘルプ情報に直接アクセスすることができます。

 

こうすれば探す手間も省けて、しかも的確な情報が手に入るというわけです。

「気になった時にパッと見れる」。ヘルプとはそうありたいものです。

それ以外の機能

各ワークベンチのヘルプの初めの方に簡単なチュートリアルが入っています。

凡そ10分程度で、粗方の操作が習得できるようになっています。

目次の中にある「はじめに」をクリックするとチュートリアルガイドが表示されます。

 

必要なモデルデータ等はすべてインストールされていますので、予習復習に活用してはいかがでしょうか。